島民の信仰の場「普陀巖」
遊客中心の隣にある「普陀巖」は島民の信仰の場でした。もともと祀られているのは「媽祖」でしたが、島民が本土へ移住し、軍が駐屯するようになったとき、媽祖神も一緒に頭城へ移されました。その後、兵士たちが観世音菩薩を祀るようになりました。祀られる神様が変わっても人々の信仰の場であることに違いはありません。
「人文生態地質展示館、亀山國小」
普陀巖より少し進むと以前の島民が住んでいた村に着きます。小さな平屋建ての家屋がいくつかと、2階建ての、大きく当時は立派であっただろう建物がひっそりとたたずんでいます。そのうちのいくつかは中が改装され「人文生態地質展示館」になっています。この展示施設では亀山島の地質や景観、歴史などが紹介されています。また近くには亀山國民小学校跡があります。国軍が駐屯するようになってから小学校は兵営となりました。現在その跡は人々が昔の人たちをしのぶ場となっています。
「観音様が見守る環湖歩道」
小学校の隣に、亀尾湖に沿って作られた環湖歩道があります。全長は650m、たくさんに自然に囲まれた遊歩道です。また湖の隣で島を見守っている大きな観音像を見ることができます。
「軍事坑道」
環湖歩道を引き続き歩いていくとトーチカにたどり着きます。砲台が残され、また岸壁には「島孤人不孤」(孤独な島だが人は孤独ではない)、「愛的教育、鐵的紀律」(愛ある教育、鉄の規則)とかかれた石碑があります。当時駐屯していた兵士たちの厳格さが伺えます。トーチカの中を歩いていくとトンネルにさしかかります。トンネルは主線と支線の2つに分かれていて主線の出口は台湾本土に照準が合わされた大砲の前に出ます。これは台湾本土の海岸の安全を守るためです。支線は機関銃の倉庫とトンネルをつないでいます。トンネル内にはそのほかにも軍事施設が作られていて、独特な緊張感が漂います。
豊かな自然が残る亀山島を観光する(6)