大陸に起源をもつ人々が台湾へ
客家人と呼ばれる人々についても、簡単に紹介します。前述のように、はるか昔は大陸華北地方をルーツに持つ人々で、その後広東省や広西省などへと南下し、やがてアジア各地へ離散していきました。その一部の人々が台湾に辿り着き、北部では主に桃園県や新竹県、苗栗県、南部では高雄などに住むようになりました。客家人は大陸をルーツとして、現在も客家語を話すなど独自の文化を継承しています。移民という立場であった彼らは、台湾で生活する上でさまざまな困難を乗り越えてきたそうです。より環境の厳しい山岳地帯に住み、過酷な労働によって生活の糧を得てきたため、山菜を乾物や漬けものなどの保存食とともに使い、味の濃い料理が好まれてきました。現在「客家料理」として提供される料理が、素朴な素材を多用し、保存食を上手に調理してしっかりとした味付けとなっているのも、そのような歴史を担ってきた証といえるかもしれません。
客家料理は素材の旨みを上手に引き出していて、一度食べるとやみつきになる美味しい料理です。楽しんでみてください。