一人から大人数、さらには食べ放題まで
台湾には一人向けの鍋料理店がありますが、実は一人鍋は80年代に台湾で始まり、台湾の火鍋文化に大きく寄与しているのです。もちろん、大人数で楽しむ火鍋も健在で、お店によっては吃到飽(ツーダオパオ:食べ放題)のところもあります。食べ放題のお店では、鍋の具材以外にデザートの果物やアイスまで食べ放題のお店もあります。さて、火鍋と言えば辛い鍋を想像する人が多いのも事実。そこで、まず台湾の火鍋で主流の麻辣火鍋を食べてみましょう。この料理は四川の重慶火鍋をもとに発展したといわれ、唐辛子の辛さと花山椒の舌がしびれるような風味が特徴です。さらに飽きないように、辛くない鍋つゆとセットにした鴛鴦(陰陽)鍋が主流となっています。辛味に飽きたら、辛くない鍋つゆで食べたることができ、また辛いものが苦手な人にも安心、と言うわけです。
今台湾で一番人気の呼び声も。鼎王麻辣鍋(ディンワンマーラーグォ)
今台湾で人気絶頂なのがこの鼎王。台中忠孝夜市の屋台から始まったこのお店はたくさんの支店を展開し、今や押しも押されもせぬ人気店となりました。どのお店も茶色を基調にしたレトロな内装に木製品の調度品と電球色の照明で、落ち着いた雰囲気の店内になっています。鍋つゆ(鍋底)は麻辣鍋と辛くない東北酸菜鍋(スヮンツァイ)の2種類があり、単品でも注文が可能ですが、ほとんどのお客さんはこの2種の鍋つゆが同時に味わえる「鴛鴦鍋」を注文するようです。麻辣鍋は辛さを4段階・東北酸菜鍋は酸味を3段階選ぶことが可能。基本料金として鍋底(鍋つゆ)が人数分かかり、それに具材を追加注文していくシステムです。