ひと味違う新たな発見を求めて馬祖へ
馬祖へのアクセスは決して便利とは言えません。飛行機は台北松山空港と台中空港から、フェリーは台湾北部の基隆港からは毎日1便(所要8~10時間)就航しています。近年までベールに包まれていた馬祖だからこそ、「青の涙」や戦時遺構も含めて、手付かずの自然やのどかな漁村の風景など数々の魅力が眠っています。台湾にちょっと飽きてきたら、新たな発見を求めて是非、馬祖を訪れてみてください。連江県に属する馬祖列島は、澎湖島、金門島とともに台湾の7つの離島の1つ。北竿島、南竿島、東莒島、西莒島など主に5つの島から構成され、国境を守る神の島として非常に大切な役割を担ってきた地です。中国大陸まで約20キロということもあり、20世紀中期の国共内戦時には、北海坑道をはじめたくさんの軍事用トンネルが作られ、鉄堡などの要塞もありました。当時の緊迫した様子を感じることができる遺産として、現在もこれらを見学することができます。馬祖がたどった数奇な運命を体感できる施設は、この先も馬祖にとって大切な遺産となるだけでなく、平和への思いを感じる礎になっています。