貧富の差が大きい
東南アジア全体に言えることのひとつかもしれませんが、フィリピンでもお金持ちとそうでない人の生活の差を感じる場面に遭遇します。何人ものメイドを雇い、ブランドものに身を包んできれいな車に乗っている人がいる一方、道で幼い子を抱えながら「お金をちょうだい」と手を出してくる人もいます。国際協力銀行の資料によると、平均月収により社会階層を5つに分類した結果、富裕層といわれるAランク(月収100,000ペソ(210,000円)以上)の世帯の割合が0.3%であるのに対し、貧困層といわれるEランク(月収8,000ペソ(16,800円)未満)は29%。街なかでは月収8,000ペソ(16,800円)で家族を養う人が多くいます。といっても仕事のある人たちはいつも明るく楽しそうにしていて、それほど生活に困窮しているようには見えません。働き口のない最貧困層といわれる世帯が大変で、家もなく1日100ペソ(210円)の収入をなんとか作り出しながら生活している現実があります。外国人がフィリピンで暮らすときに最貧困層の人たちと関わる機会は少ないですが、残念ながら幼い子どもたちが犯罪のために駆り出されていることもあり、無視できない問題です。
フィリピン人の生活 (3)